先日、キ上の空論『幸福の黄色い放課後/10日後』
を見てきました。

キ上の空論は赤青のあれからすごく見たかったんだけど毎度稽古やら本番やらが被って見に行けなかったので見に行けてよかったです。

他作品を見てないのだけど、毎回ああいうギミック?が使われる脚本なんだろうか。ギミックがハマった時のどんでん返しでわーびっくりした!という面白さじゃなかったことは確かです。それじゃ単純すぎるか。

『放課後』は、各ショートストーリーが実は同時間軸に起こってて、とかその同じ時間軸にいるもう一人のお話もそこにあって、とか、実は一つだけ過去の物語で、とか、なるほどなと思ったけど、それより、この一つ一つが舞台として成り立つようなことが教室のあちこちで起きてるのに、各々はそんなに影響しあってないし、かと思ったら全く噛んでない奴が全ての事象に心を蝕まれていたりする、そんな状況が面白くて面白くて仕方なかった。

『10日後』は、一つ一つの細切れのシーンで時系列を遡る演出だったのだけど、これはなんか古畑任三郎みたいな面白さというか。一番最初に事件がある。暴行事件と告白が成立する事件。それがなぜ起こったか、どういう過程で成立したかというのが順々にわかってく。はじめに犯人がわかる古畑っぽくないですかね。サスペンス。事件を起こした彼はいじめの対象から畏怖の対象になり、不倫を終わらせた不幸な彼女は新しい相手と幸せになる。その一方で遡るほど幸せになる人、どの時間でも幸せな人不幸な人。舞台はじめに一番幸せと叫んだ彼女が最後に不幸だとつぶやくことの面白さ。あんな幸せな彼女にもこんな不幸があったとわかる面白さ。こっちはもしかしたらギミック自体の面白さも大きいかも。

アフターイベントは、なんか本編の面白さのせいで頭にそんなに入ってこなくてもうしわけなくなりました。